こんにちは。IT/経済ジャーナリストで投資家の渡辺です。
前回は日経オプションの値動きについて説明しました。
今回はオプションでどのように利益を上げるのか。基本的な考え方について、考えてみます。
日が経つにつれてどんどん安くなる
まずは基本中の基本として、値動きのグラフを見てみましょう。
私がメインで使っているGMOクリック証券の「先物・オプション」画面で「チャート」を選ぶと、まず日足が表示されます。
ある程度、権利行使できる月(限月)が近付くまでは値動きがありません(ここでは画面左の1月中の動き)。
また権利行使できるタイミングが近づき過ぎると、利益になる可能性が減ってくるので、やはり値動きが小さくなってくるという特徴があります(3月中旬以降)。
つまり3ヶ月前から1ヶ月半前くらいの2ヶ月弱くらいの期間で、売買をかける必要があるということです。
パチンコするならオプションを買え
オプションの特徴は、決済日(限月)が遠いほど価値がある(価格が高い)ことです。
たとえば今18,000円の日経平均が3日後に20,000円になる確率と30日後に20,000円になる確率は、明らかに後者の方が高いでしょう。
通常は1日100〜200円しか動かない日経平均が3日連続で700円近く上昇する可能性はかなり絶望的です。
逆に毎日100円ずつでも20営業日あれば2,000円になるので、1か月あれば、もしかしたら可能性はあるかもしれません。
つまり時間があればそのオプションが利益になる可能性があるわけで、これを「時間価値」と呼んでいます。
上記のグラフが右肩下がりなのは、時間が経つにつれて、じわじわと利益になる可能性が少なくなっている、つまり時間価値が減っているからなのでした。
日経平均から5,000円とか6,000円くらい安値の「遠い」(近い、遠いと表現します)プットだと15円から20円くらいです。
レバレッジ1,000倍なので、15,000〜20,000円で買えます。動きの傾向やクセをグラフで見ながら安いときに買えば、宝くじやパチンコより確実に利益が得られます。
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ジグザグのうねりを取る
もう一度グラフを見てください。今度はターゲットとなり得る限月(決済日)が少し先のものです。
これはプット15,000円で6月で期限を迎える6月限(ろくがつぎり)のものです。
プットは日経平均が下落すると利益になるため(=通常の株と逆の値動き)、2月中旬のトランプショックのところで、いったん大きく値上がりしています。
とはいえ、この執筆時点(2018年4月初頭)の日経平均は21,500円付近、15,000円まであと6,500円も下落する可能性はどんどん小さくなっています。
そのため、赤線を引いてみましたが、右肩下がりでどんどん安くなっていきます。
でも右肩下がりの中でも、2本の移動平均線を挟んで上に行ったり下に行ったりしているのが分かります。
たまたまこの時期、アップダウンが激しかったという事情も考慮しないといけませんが、2万円ちょいで買い、5〜6万円で売るというパターンで利益になりそうです。
つまり、相場の潮目があまり大きく変わらない限り、移動平均線を基準に下に大きく下げたら買い、上に突き抜けたら利確でうねりが取れるわけです。
ただし残り期間が1か月を割ると、急速に萎んでいくので、そのタイミングで撤退する必要があります。もう利益になる可能性が低いという相場師たちの見切りが見えるようです。
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編集人が株取引とオプションで使っているのは、以下の GMOクリック証券になります。同社の親会社GMOフィナンシャルホールディングス(7177)の株も100株保有しているので、取引手数料が最大3,000円までキャッシュバックされること、また株式と同じ画面からワンタッチで先物・オプションの取引画面にジャンプしてグラフを見たり、買いを入れたりできるからです。
買いで使えばリスクは限定的なのですが、先物・オプションの口座開設には株やFXでの十分な投資経験があるかを審査されます。まずは証券口座を開いて、株取引ができる準備を整えるのが良いかと思います。