こんにちは。IT/経済ジャーナリストで投資家の渡辺です。
どこの証券会社がいいか、よく聞かれます。
まずはスマホが使えるのであれば、手数料が安く、さほど有望でもない株や金融商品を無理やり売りつけようとしないネット証券がお勧めです。
あとは手数料の安さ、画面の使いやすさ、サービス内容で選べばいいのですが、最大手のSBI証券をはじめ、楽天証券、マネックス証券、老舗の松井証券など、似たり寄ったりです。
そんな中で編集人はここ最近、新興ネット証券のGMOクリック証券をメインで使っています。
理由は、1)同社の株を持っていると、株主優待で100株保有で3,000円の取引手数料のキャッシュバックがあること、2)いくつもウィンドウを開かなくても、1枚の画面で株やFX、オプションなど複数の金融商品の画面に切り替えられるので、ドル円を見ながら株を買うとか、日経平均の動きを見ながら、オプションでサポートするなど、操作しやすいというのがあります。
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今回は、上手く使いこなすと便利なオプションについて、ご紹介したいと思います。
この記事の目次
オプションとは
オプションとは先物から派生した金融商品の1つで、未来のある時点で、その対象をXXXX円で買う「権利」を売買するものです。たとえば2018年8月の日経平均18,000円というような条件になります。
その権利を行使するかしないかを「選択」するので、オプション(選択、選択肢)と言います。
ちなみに、前述の「派生」を英語でいうとデリバティブになります。金融派生商品とか、デリバティブと呼ばれることもあります。
先物というと、原油とか小麦とかトウモロコシとか、需給によって価格が上下するもので設置されています。たとえばスナック菓子メーカーで、仕入れの1単位が50万円を越えると採算が取れない場合、保険料だと思っていくらか払って、50万円を買う「権利」を買っておきます。
もし45万円であれば、この権利は行使せず、45万円で買えば十分に利益が出ます。採算ラインより5万円も安く買えたということで、前述の50万円でトウモロコシを買う「権利」は捨てますが、損害保険料だと考えられるので必要経費だと割り切ることにします。
逆に国際的な需要が高まり、トウモロコシが急に65万円に急騰した場合でも、この会社は前述の「権利」を行使すれば50万円でトウモロコシが買えるので、きちんと利益を確保できます。
先物投資は危険か?
このような先物の仕組みによって、世の中の様々な製品の需給が守られていますし、またこの値動きを利用して利益を上げている投資家がいます(昔ながらの相場師と呼んでもいいかもしれません)。
昔の相場師に言わせると、たとえば大豆などであれば絶対に需要は無くならないので安くなることはあってもゼロにはならないし、高騰しても人が食べるものである以上、一定以上にはならない、ということでレンジが決まっていて株より安全とのことです。
先物で全財産を失う人が昔はちらほらといて、先物は恐ろしいと言われていましたが、それは大体、相場についてよく知らないのに悪徳証券ブローカーに騙されて、よく分からないのにレバレッジ最大で買わされて、見事に逆に動いたからです。
ですから、対象となる金融商品について十分理解し、その値動きについても重々確認し、レバレッジは掛けない、もしくは最小限とすることで、上記のような事態は避けられるはずです。
日経平均上昇で儲かる”買う”権利(コール)
日経平均の価格に対して、先物として●月の時点でXXX円で買う「権利」、売る「権利」を売買するのが日経オプションです。
日経オプションには、買う権利の「コール」と売る権利の「プット」の2種類があります。
コールは一定の価格で買える「権利」なので、値段が上がれば上がるほど利益になります。たとえば日経平均の先物を18,000円で買える権利を持っているときに、日経平均が20,000円になっていると、2,000円儲かることになります。
実際はコールを買うときにいくらか払っていますので、2,000−(コールの購入代金)が利益になります。
この価格を「行使価格」と言います。
逆に18,000円を割り込んだ場合は、わざわざ17,000円で買える物を1,000円余分に出して18,000円で買う(=行使する)酔狂な人はいないので、権利を行使しない選択をすることになります。保険料は無駄になります。
日経平均下落で儲かる売る権利(プット)
逆に一定の価格で売れる権利、「プット」も売買できます。
たとえば18,000円で売る権利を保有しているときに日経平均が16,000円まで下落した場合、その時の実際の価格より2,000円高く売れるので、その差額を儲けることができます。
使い方としては、株を買って持っている時、相場が下降すれば株価も下がるので含み損が発生しますが、この時、プットを買って保有していれば利益になるので、株の損失を多少はカバーすることができます。
つまり、損害保険としてリスクヘッジの用途に使うことができるわけです。もともと「ヘッジ」という言葉には、両建てという意味があり、相場の考え方そのものです。
お金は受け取れるが損失を負担する売り手
今まではオプションの買い手の話でしたが、売り手に回ることもできます。
たとえば、上記の18,000円で買う権利(コール)を誰かが5万円で買った場合、売り手は最初に代金として5万円を受け取ることができます。
ただし、20,000円になった場合、権利行使価格18,000円との差額2,000円は、この売り手が負担することになります。
5万円もらって2,000円の損失ならお得と思うかもしれませんが、実は日経オプションは千倍のレバレッジが掛かっています。
つまり、日経平均が2,000円動いた場合、2,000 x 1,000で200万円の損失になります。
オプションの売りは「損失無限大」と言われます。無限大はあくまで理論上ということですが、必ず一定のお金は受け取れますが、相場が大きく動いた時のリスクが大きいので、個人投資家は売り手に回るべきではありません。
とはいえ、上手く使いこなすと利益を出したりリスクヘッジになったり、いくつか有効な使い方があるので、それを次回以降、少しずつご説明していきます。
先物やオプション口座を作るのは難しい
上記のような内容で、内容が理解しにくい上、高いレバレッジでリスクが大きいので、証券会社でオプション口座を作ろうとすると資金量、余剰資金か(=万が一お金を失っても、生活に支障がないか)、投資の経験、先物やオプション取引のリスクに対する理解度などを審査されます。
まだ証券口座を持っていない場合は、まずは株取引のためのメイン口座を最初に開いておく必要があります。そしてしばらくは株取引などで相場の経験を積んでいくことになります。
編集人が株取引とオプションで使っているのは、以下の GMOクリック証券になります。売買手数料は非常安いとはいえ他社と横並びですが、同社の親会社GMOフィナンシャルホールディングス(7177)の株も100株保有しているので、取引手数料が最大3,000円までキャッシュバックされるからです。
1回100〜300円ですが、年間100回以上取引しているので、実は2万円以上払っています。いくらかでも返ってくるのはメリットです。