こんにちは。IT/経済ジャーナリストで投資家の渡辺です。
昨日、今日と相場が上昇トレンドに入ったようで、ドル円も107円台に突入し、ビットコインなど仮想通貨市場も上がってきています。
これまでかなりの含み損だったうねり取り銘柄のポジションがようやく、陽転したり、ほぼほぼ含み損が解消してきました。
今回、苦労したのは、日立金属(5486)でした。
移動平均より大幅に下回ったため、1,400円でリバウンド狙いで買い参入した直後に、トランプ大統領による鉄鋼への関税引き上げにより、さらに最安値を更新してしまったのです。
この時の対応には、正直迷いました。
順当に考えれば、見込みが違ってわけですから、さっさと損切りして、他の銘柄に切り替えるべきです。
しかし、以下の理由で10単位(1,000株)まではナンピンして保有すれば、リバウンドで若干のプラスで逃げられるだろうと考え、保有し続けることにしました。
1)財務状況は(前年度はやや下がっているものの)悪くない
2)PBRは1.0未満で割安(同業他社も低いので、突出はしていない)
3)2%前後の配当が出る
4)資金的には、当面100万円程度をこちらに振り分けてもショートしない
直近5年のグラフでもかなりの期間、1,400円を超えていますし、ちょうど3月の期末をまたぐところで配当も取れます。
ということで、うねりの3ヶ月周期を待つことにしました。
最初に大きく下落したのが2月初旬ですから、周期でいうと、4月下旬から5月上旬に帰ってくるイメージかと思います。
もちろん、これは粗い経験則ですから、様々な要因でズレることもあるわけですが。
苦しい株価低迷期
この2ヶ月強の期間は、日々じわじわと増える含み損を見つつ、正直、不安との戦いです。
過去の値動きを見ながら、だいたいどの辺まで下落するだろうと大まかな予測を立て、X円幅で何回入れてその時の保有、とか組み立ては考えていますが、底値圏で何日かウロウロしている真っ最中は、もっと下落するのではないか、もっと損をするのではないかと、かなり心中穏やかではありません。
システムトレードへの取り組みを漫画でレポートしている坂本タクマさんという漫画家の方が、トレーダーは楽して金を儲けて、という奴がいるが、「俺たちは脳で汗をかいているんだ」という名言を決めていたのをよく思い出します。
頭と尻尾はくれてやる
つい昼休みとかスマホで株価を見てしまう人は多いかと思いますが、株価は日中にずいぶん動きます。
これを追いかけていると、心理的にかなり消耗します。デイトレーダーはそれを実践しているわけですが。
うねり取りのコツとしては、1円単位で追い掛けるのでなく、だいたいこのくらい、と大まかな動きを見る方がいいと思います。
なかなか最安値で買ったり、最高値で売却したりは難しいのですが、人間の感情として、(あー、あと10円安く買えた!)とか(あと2日待てば、利益が15万円増えたのに!)とか後悔してしまいます。
でも、神様でもない限り、どこが最高値(さいたかね)でどこが最底値かは分かりません。
相場格言で「頭と尻尾はくれてやれ」と言います。
ずいぶん尻尾が長くて感情的につらい時もありますが、その時は相場師でありうねり取りの名コーチであった林輝太郎先生の名言「8割以上の人が損をする相場の世界で、利益から手数料を引いて1円でも儲かっていれば、名人なのだ」という言葉を思い出すようにしています。
またもう少し体系的にまとめた教科書であれば、以下の方が分かりやすいかもしれません。
とりあえずナンピンした値にはほぼ戻してきました。
ついホッとして上昇トレンドの早いところで利確してしまうこともありますが、ここからもう少し伸ばしてくるでしょうから、あと10日くらい、粘ってみます。