相場技法

定期預金より利息のいいこともある貸株を使いこなす

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こんにちは。IT/経済ジャーナリストで投資家の渡辺です。

株で利益を出すのは、1)企業の株主(所有者の1人)となって期末に利益の分配を受ける(配当金)か、2)買った価格より高く売って差額で利益を出す、のいずれかです。

実はこれ以外に利益を出すもう1つの方法があります。

それが貸株です。

<この記事の概要>

自分が保有する株を「貸株」で貸し出すと、定期預金並みの利息が得られます。その設定方法や注意点を実際のオンライン証券会社の画面を例示しながら説明します。

誰が株を借りるのか?

それは空売りする投資家です。

株を売ることで、下落で利益を出すことは以前ご説明しました。

<過去記事>

持ってもいないのに売る「空売り」の仕組み、メリット、リスクを理解する

「持ってもいないのに、株をどうやって売るんだ?」と不思議に思うかもしれませんが、実は「株の所有者(=私たち普通に株を持っている投資家)から一時的に借りる」が答えでした。

この時、もちろん金銭を借りる時に利息を払うように、株を借りている人は、株の所有者に「貸株料」を日割りで支払います。

この貸株料ですが、その日の終値のx%というように決まっていますが、実はこの割合が定期預金並み、銘柄によってはそれ以上なのです。

 

設定はとてもカンタン

この記事を書いている時点で(2018年5月)、貸株料は、基本はその株価の0.010%です。

2018年5月の時点で三菱UFJ銀行の普通預金の利息が0.0010%、定期預金が0.010%なので、定期預金と同じ利率です。

後述しますが、中には3%とか4%とか、高利率のものもあります。

なお貸株は大半のオンライン証券会社は多いですが、編集人がメインで使っているGMOクリック証券が設定画面が分かりやすいので、そちらをサンプルに説明していきます。

詳細情報や口座開設は以下のリンクからジャンプできます(口座開設や維持は無料なので、開設しておき、しばし放置しておいても大丈夫です)。

GMOクリック証券

 

まず、画面上段のメニューから「株式」を選びます。

次に、「貸株」をクリックすると、貸株の設定画面にジャンプします(以下の画面を参考にしてください)。

貸株の設定だけで専用の画面が用意されており、自分の持ち株を「貸株に出す/解除する」、また「金利優先か/優待優先か」(←これとても大事!)を設定できます。

実際に、設定してみます。

貸株のメイン画面で、右端の「設定変更」を選びます。

編集人が優待狙い(レストランの食券)で100株だけ持っている「すかいらーく」弟子が、この100株を貸株に出します。

ここで重要なのは優待優先」に設定することです

優待優先」にしておけば、権利が付与されるタイミングで貸株が解除されるので、優待や配当が受け取れません。

編集人は最初の頃、(他のオンライン証券会社ですが)この設定に気づかずに4万円くらい受け取れるはずだった配当が受け取れず、大失敗したことがあります(涙)。

絶対に間違えないでください!!!

これで「確認画面へ」をクリックし、内容を確認したら、「変更確定」します。

手続きが完了します。

他の証券会社でも画面は異なりますが、設定する内容は同じです。

 

驚くほど利率のいいものもある

人気のある株、品薄の株などの場合、貸株料が3%とか4%、または10%を超えるものさえあります。

 

金利を見るのは、画面上部にある「金利一覧」を見てください。

何と貸株料の金利が10%を超える株さえあります。

ただし、貸株で人気があるということは、空売りの需要が多い=経営状況がよろしくなく、下落すると見込む人が多いということなので、利息がいいからと、わざわざ買ってはいけません。

ちなみに編集人の直近のポジションからは、1ヶ月で150〜180円程度の受け取りでした。ほぼ定期預金並みです

まとめ

結論としては、たとえばうねり取りなどで同じ株を2〜3ヶ月くらい保有する場合、または優待や配当狙いで長期的にまとまった口数の株を持つ場合、ただ寝かせておくだけでなく、定期預金と思って、「貸株」を設定しておくと利息が得られるということです。

あくまで株価自体の値上がりや配当で利益を得るのが株トレードの基本ですが、こういうところでも利益を出せると知っておくといいでしょう。

ただし(しつこいようですが)、優待や配当のある銘柄については、必ず「優待優先」にすることは忘れないでください。

GMOクリック証券に関する詳細情報や口座開設は以下のリンクからジャンプできます(口座開設や維持は無料なので、開設しておき、しばし放置しておいても大丈夫です)。

GMOクリック証券

 

 

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