相場技法

うねり取りをマスターしよう

投稿日:2018-01-15 更新日:

こんにちは。IT/経済ジャーナリスト、投資家の渡辺です。

前回は投資で利益を出すための具体的な手段をいくつか紹介しました。

参考: 収益モデルを決める

さて、ではもし友人・知人からいくつかの技法の中で一番マスターしやすいのはどれか、と訊かれたら、編集人は「うねり取り」をお勧めします。

●上昇する株に出会えるのか

応援したい会社に出資するとか言われますが、株式投資の目的は喜捨ではなく利益をえることで、それ以外はあり得ません。

まず基本となるのはYahoo!ファイナンス等オンラインの資料でいいので、過去の2年分の株価と過去3年分の財務情報を見ることです。

株価が上昇し過ぎている場合は高値掴みする可能性があるので、手を出さない方がいいでしょう。

たとえばこちら。化粧品やサプリ系はここ2年くらいで大きく上がっています。しかし相当値段が上がっていますし、やや割高感もあるので、もうこの段階で参入するのは遅いと思います。

うねらない株価

1年半くらい前に買っていれば2倍になっていましたが、誰も未来のことは分からない以上、その時点で爆上げすることを見抜くのは不可能です。

●うねりを取る

そこで考えられるモデルとして、過去2年くらいの値動きを見て、わりと値動きのレンジ(範囲)が決まっている銘柄をベースに、安値圏にあるときに買い、高値圏に来たら売却して利益を得ることを想定します。

一例として以下のグラフを見てください。

レンジの決まっている事例

この場合、2016年の数値では900円台中盤で買いを入れ、1,100円で売るというパターンで、また2017年からレンジが変わっていますが、ここでも1,000円前後で買い、1,150円で売れれば利益を得ることができます。

正確なパターンがあるわけではありませんが、わりと値段が安定している銘柄の株価は、1〜5ヶ月くらいの周期で上下しているので、過去の値動きをよく見ながら、将来的にも似たような周期であるレンジで動くという前提で、ポジションを作っていきます。

何倍にもなるような株とは比較になりませんが、定期的に利益を出していける可能性が高くなるのが、うねり取りの特徴です。もちろん時にはレンジを超えて株価が上昇する場合もありますが、そのときは少し粘っていつもより多めに利益を得ることもできます。

●うねり取りのリスク管理

ということで大きな利益ではありませんが、定期的に利益を積み重ねていくうねり取りは昔から着実に利益を出す方法として、成功した相場師たちに利用されてきた技法です。

とはいえ、価格が変動するマーケットに参入するということは、自分の資金(または資産)を減らすリスクと背中合わせということは忘れてはいけないと思います。

リスクを下げるために、昔から以下のような禁止事項があります。

  • 必ず過去2年分の値動きのグラフを頭に入れておき、安値圏で買う。
  • 動きの安定した東証一部の銘柄から選ぶ(二部以下や新興市場は避ける)
  • 一部であっても仕手株や乱高下の予想される材料のある銘柄は避ける
  • 資金は株価の3倍以上を用意し、もし価格が下がる場合はナンピン買い下がりで、株価の平均値を下げる。
    ※最初は2回か3回に分けて買い、一括手仕舞いする練習をするのが良いと言われています。
  • 信用買いはしない(信用売りは条件が揃った場合に限定的に活用するのは可)。

特にリスク管理という観点では、東証一部の財務基盤がしっかりしていて値動きの安定した銘柄を扱うことと、価格の下落にはナンピン買い下がりで、持ち玉を買い増していくのが重要です。

具体的な売買のやり方については、次でご説明できればと思います。

溢れるリスク

-相場技法

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  1. […] 参考: http://money.ai-life.info/2018/01/15/uneritori/ […]

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