こんにちは。IT/経済ジャーナリストで投資家の渡辺です。
ここ数日でアイネット証券のループイフダンの仕組みを使って、英国ポンド(GBPJPY)を最大20本建てる買いポジションを作りました。
トランプ大統領の「関税上げる」発言で保護貿易による経済失速の懸念から為替が乱高下したため、一気に8本(50銭x8=4円)のポジションができて、その後、3本利確しました。
この後、利益を伸ばしていくためにどこを注意すればいいか考察してみます。
●想定される利益
まず今回選択した(無理なく資金運用するため、選択肢は少なかったのですが)英国ポンドを買いで最大20本建てるスキームですが、過去1年の利益を見ると以下のようになっています。
こちらは「損切りあり」でのデータですが、今回は「損切りなし」にしているので、一概に比較はできませんが、直近1年間で350回利確が発生しています。
今回は1千ポンド単位で50銭(0.5円)毎の利確ですから、同じペースでいけば350回 x 500円 = 17万5千円ということになります。
100万円を1年運用する想定でこの利益なので、運用益は年利17〜18%となります。
編集人のうねり取り(株なのでレバレッジなし)で、200万円に対して20〜30円幅の値動きで2回くらい取れますから、年利で15〜30%くらいです。
ある程度の手間や技術が必要なうねり取りと同じ利益が、自動売買で得られるのであれば、初心者にとっても全然悪いことではありません。
参考: うねり取りをマスターしよう、
うねり取りの仕掛けに失敗しないための5つのチェックポイント
●最大本数が少ないことによる弊害
ただし、変動を相手にする以上、やり方が不適切だと損失が出るので、利益の前にリスク管理が重要です。
今回は過去の最安値(115円)より10円以上下がっても耐えられるレベルとして、レバレッジを3倍未満にしています。よほどの大暴落がない限りは耐えられるレベルです。
とはいえ、レバレッジを掛けている以上は、絶対安心ということはありません。
まずは、過去の値動きを再度確認してみます。
最安値で116円、最高値で190円を超えています。
最安値については想定した上でレバレッジを掛けているので、(安心はできませんが)英国が潰れるような事態がない限り、ある程度は何とかなるでしょう。
もう1つ、高値圏に入った場合にも注意が必要です。
たとえば180円まで上がって、そこから下がった場合、50銭幅で最大20本なので、180円から170円まで20本の買いポジションが建つことになります。
ということは平均175円で2万株=350万円分の買いポジションということです。
この時、350÷100でレバレッジが3.5倍になってしまい、危険水域になります。
100万÷20本で5万までの下落に耐えられますが(計算を単純化するため、証拠金分は省いています)、つまりここから50円下落して125円になると吹っ飛びます。
そして過去の値動きから見ると、1ポンド125円は十分に起こり得る状況なのです。
●出口戦略を考えておく
うねり取りでは、成功の秘訣の一つとして、利確の直後など、どこかでいったんポジションをゼロにして、区切りを付けることが挙げられています。
参考: うねり取りの仕掛けに失敗しないための5つのチェックポイント
この場合でも、上がり過ぎたところで買うことは、言い換えれば「高値掴み」という、よろしくない状況ことになるので、そこで利益を確保しつつ、撤退のタイミングを測るべきです。
考え方としてもっとも合理的なのは170円、多少リスクをとっても175円になったところで、いったん自動売買をストップするのがいいでしょう。
そもそも今回のポジション以外の組み合わせで、もっと資金効率がよくてパフォーマンスが良かったり、あるいは投資の資金配分自体の見直しも必要です。
キレのいいところでいったんポジションを無くして、頭を冷やして、そして次の最適な組み合わせを確認し、入るタイミングを待つ、というサイクルでやるのが致命的な損失を出さずに、長く利益を出すのに必要です。
自動売買に代表的な最良売買の手法である「うねり取り」のエッセンスを加えて、リスク管理をしつつポジションをコントロールするというのが最善のやり方という結論です。