こんにちは。IT/経済ジャーナリスト、投資家の渡辺です。
昨日(1/16)夕方より、ビットコインが前回を上回るペースで値下がり(暴落といっていいレベルでしょう)しています。
上のグラフは4時間足ですが、170万前後で推移していたビットコインの価格が急激に下がり、17日朝の時点で110万円を割り込む場面も見られました。
投げ売りの原因としては、中国人民銀行の副総裁が一大市場である中国における個人・企業を問わずにビットコイン関連サービスの全面禁止を決めようとしているメモが報道されたことと言われています。
参考: https://jp.reuters.com/article/china-bitcoin-idJPKBN1F50PH
“仮想通貨取引に対し政府は引き続き圧力をかけ、リスクの拡大を防ぐ方針だと述べた。
国家および地方当局はビットコインを中心とする仮想通貨の取引所取引を禁止すべきと発言。個人や企業が取引所取引のマーケットメーキングや保証、決済サービスなどを提供することも禁止する必要があるとの認識を示した。”
●今後とも荒い値動きがありそう
日本では国内の業者は金融庁に登録することで営業していますが、韓国では(日本と並んで参入している人が多いにも関わらず)規制をする・しないでまだ不確定要素がありますし、今後ともこのようなニュースで市場が大きく動くことになるのでしょう。
また、よく言われることですが、ビットコインはクジラ(wheals)と呼ばれる1,000人程度の大口保有者が全通貨発行量の40%を保有していると言われています。こういう方々が結託して、あるいは結託しなくても彼ら自身の利益を最大化する方向で一斉に動けば、ある方向に価格が大きく変動することも考えられます。
そのような背景を考えると、当面はビットコインの価値は維持されるとは考えられますが、今の貨幣が金など実体資産の裏付けがないにも関わらず価値を維持しているのは、ひとえに多数の人々が信任しているからです。
仮想通貨も同じ理由で、1)多くの人が価値があると信じていて、2)リアル通貨と一定のレートで交換できるということで価値が維持されています。いずれかの前提が崩れた場合には(というか、1)と2)は同時に起きることですが)、暴落の可能性はあるわけですし、その際にリアル通貨のように各国の金融行政当局が連携して何かする、ということは全く不可能なわけです。
●大きく下がった時だけ買う
編集人は株やFX、仮想通貨をいくつか保有していますが、基本的に一定以上の割合で暴落したときに買いを入れ、リバウンドを取るという手法をよく用いています。
ビットコインについても、今朝ポジションを見たら、160万、150万、140万、130万、120万で少しずつ買いを入れたポジションが全て約定していました。
今、30万円弱の含み損に耐えていますが、180万円くらいまで戻してくれれば、十分な利益が取れるかと思っています。当面は荒っぽい動きなので、注視しておくつもりです。
<2018/2/9 追記>
その後、ビットコインは200万円から70万円まで下落しました。併せて現物株の世界も米国でも日本でも1,000ポイントを超える大幅な下落があり、平均140万円で保持していても、かなりの赤字です。
とりあえずは70万円が当面の抵抗線になるように思いますが、またちょっとしたニュースで倍くらいになったり、ネガティブなニュースで50万円くらいまで来たりするかもしれません。
上がったり下がったりが大きいので、市場としては決済の手段というより、投機的になっています。
これからの戦術としては、1)余剰資金で無理のない範囲で長期保有する、2)ニュースで大きく報じられるような暴落時のみ買いを入れる、3)値段がただ同然の草コインを大化け目的で(そうならない可能性もありますが)何種類か仕込んでおく、というやり方がいいような気がします。