こんにちは。IT/経済ジャーナリストで投資家の渡辺です。
年始から保持していたビットコインFXのポジションについて、先ほど損切りしました。
いくつか目算があったのですが、こちらの読みが外れたので、ある程度戻したこの段階でいったん損切りしました。
理由としては、1、利益を得る機会や方法は他にもあるのに、ここで資金を無駄に停滞させておくのは機会損失、2、読みが外れたので、いったん気持ちをリセットして体制を立て直すべき、3、ビットコインFXは日々手数料を払う必要があり、何もしなくても損失が発生する、ということになります。
この記事の目次
1、利益を得る機会や方法は他にもあるのに、ここで資金を無駄に停滞させておくわけには行かない
不確定な未来を相手に投資をする以上、実際に損するという意味でも、トントンではあっても期待したような伸びがない場合の撤退など、損切りはついて回ります。
また、見込みがなければ早々に切り捨てて切り替えないと、資金効率が落ちます。
本来、うまく回っていれば、たとえば3ヶ月で20〜30万円の利益を半年で2サイクル、合計で50万円以上の利益になるところです。
ところが、マイナス20万とか30万の含み損に耐えていると、本来得られるべき利益が得られません。
いわゆる「機会損失」になります。
そうであれば、少し戻したところで今20万円損してでも、ここから数ヶ月で残りの30万なり40万円なりを取りに行った方がトータルで利益を伸ばせるという考えになります。
潤沢に資金があれば、含み損で寝かせておいてもいいのですが、資金に限りのある小規模な個人投資家としては、投資に割り当てた資金は全員野球で無駄なく働いてもらう必要があります。
そもそもビットコインは寝かせておいても、利子も配当もないので、下手すると、株や投資信託(パッシブ型ETFを想定しています)より不利です。
2、読みが外れたので、いったん気持ちをリセットして体制を立て直すべき
もともと、200万円を超えていたビットコイン(1単位)が140万円まで急落したため、参入したポジションでした。
移動平均やボリンジャーバンドなど、従来のテクニカル指標の考え方で見ても参入のチャンスで、またそれまでの勢いを思えば、すぐ170〜180万円くらいまで戻すようにも思えました。
<過去記事>
知っておきたい2つのテクニカルの基本 〜うねり取りには移動平均線とボリンジャーバンドが参考になる
ところが、各国の金融当局の規制が強まるなどの憶測や、トランプ大統領による保護貿易政策などで市場が慎重になり、一時は70万円まで下がるほどの下落を見せました。
実体経済の裏付けのある外国通貨や、実際に会社の資産やビジネスで裏打ちされる株と違い、人々の期待と信用で膨らんできた仮想通貨市場では、PERやPBRのような指標がなく、何が適正価格かを判断することは難しいとも思い知らされました。
<過去記事>
しばらくは市場も警戒するでしょうから、2017年年末のような200万円を超えることは当分はないようにも思います。
ポジションを解消することで、いったん撤退して、思考や感覚をリセットし、態勢を立て直し、また次の参入に備えるということは、有効な措置だということです。
100戦100勝は不可能なので、局地戦では負けてもトータルで勝てばいいと考えるべきです。
3、ビットコインFXは日々手数料を払う必要があり、何もしなくても損失が発生する
ビットコインやその他仮想通貨の取引で気になるのは、スプレッド(売値と買値の差)の大きさです。
仮想通貨売買のスプレッドは曲者
FXで売買するときもそうですが、たとえば1ドル110円で買うときは110.1円、売るときは109.9円であったりします(あくまで例で、この値は業者によって違います)。
買うときは0.1円高く買わされ(0.1円の損)、売るときは0.1円安く売らされる(やはり0.1円の損)となります。
これが業者の利益になるわけです。
たとえば最大手のビットフライヤーの場合、編集人が損切りした時点でのビットコインの値段は104万5千円ですが、実際の買値は105万8千円、売値は103万3千円(計算を単純化するために、端数は切り捨てています)。
つまり1ビットコインを1回取引すると、1万3千円が手数料として消えるわけです。
あとでまた利確するとなると、その倍(往復分)の2万6千円が隠れコストになります。
そのスプレッドが少ないので、短期売買であれば、ビットコインFXの方が有利と考えました。
結局、手数料負担の方が大きかった
ところが予想に反してマイナスのイベントが多く、3ヶ月を超える長期戦になってしまいました。
FXでいうスワップ支払いと結局は同等なのですが、1日0.04%の手数料を支払う必要があります。
ずいぶん少なく見えますが、100万円のポジションで1日400円、80万円の時でも1日320円、低迷的でも1ヶ月あたり1万円ちょっとの手数料を支払うことになります(金額は概算ですが)。
先ほどスプレッド往復2万6千円と記載しましたが、結局3ヶ月でポジション手数料が3万円を超えてしまうので、普通に売買するより手数料が掛かってしまいました。
スプレッドが小さい、多少レバレッジができるなどのメリットはあるものの、不確定要素の多い仮想通貨投資において、ビットコインFXはあまり有利な武器ではないようです。
まとめ
ということで、140万円で買ったビットコインを105万で損切りし、また5万円ほど手数料も支払い、ほぼ40万円の損失でした。
いったん撤退しますが、またビットコインが70万円を割るような局面が来たら、改めて今度は現物売買で参入しようかと思います。
また、この100万円の資金を株やFXなど別の資産に振り分けることも可能な状態ではあります。
とにかく少し冷却期間を置き、少し頭を冷やして、あらためて仕切り直します。